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【木村智重のMirai Vision】まだまだ増やせるGDP 目指せ世界一

【木村智重のMirai Vision】まだまだ増やせるGDP 目指せ世界一_c0190267_233856.jpg「日本の没落」は当然?
 鳩山由紀夫首相は経済が成長すること自体を否定的に見ているフシがあります。1月末に行った施政方針演説では、「鳩山内閣における『成長』は、従来型の規模の成長だけを意味しない」と述べ、「日本経済の質的脱皮」を目指すことを強調しました。昨年11月には、海外メディアのインタビューに対し、鳩山首相は「(日本が)中国に経済力で抜かれることは人口のサイズから言っても当然だ」と述べ、“日本の没落”を無条件に受け入れているように見えます。

 私たちはこれと正反対に、「日本はまだまだ繁栄していくことができる」という未来ビジョンを描き、「GDP(国内総生産)世界一を目指す」という目標を掲げています。一見、トンデモ政策に聞こえますが、企業であれば、経営者が「わが社は業界ナンバーワンになる」と宣言し、努力することは普通のことです。民主党は「わが社はこのまま衰退していくしかないのか」と何となく考え、幸福実現党は「わが社はナンバーワン企業に必ずなる」と決意しているということです。

◆人口もまだまだ増やせる

 現在、世界ナンバーワンの米国は人口3億人、GDPは日本の3倍の1500兆円です。これを超えるのは、簡単ではありません。

 ただ、人口をとってみれば、140年前には、実は日本と米国の人口は3000万人台でほぼ同じぐらいでした。その後の米国の人口増加策で約3倍に引き離され、それに伴って経済規模も水をあけられる形になりました。日本が積極的な人口増加策を採れば、「逆転」は不可能ではありません。

 過去、世界一の経済規模を誇った国はみな、新たに基幹産業を生み出してきたという歴史があります。19世紀の大英帝国は蒸気機関をつくり出し、20世紀の米国は自動車産業やIT(情報技術)産業を創出しました。日本がGDP世界一になるためには、21世紀の世界経済を牽引(けんいん)する基幹産業を生み出せるかどうかにかかっていると言っていいでしょう。

 私たちは、日本が誇る世界最高水準の技術力から見て、ロボット産業や新エネルギーが有力で、政府のテコ入れによって航空・宇宙分野も成長力が高いと考えています。

 ◆日本は「罪の国」ではない

 GDP世界一を実現するために、意外と思われるかもしれませんが、歴史教育の見直し、正常化が欠かせません。

 戦後は、「日本は罪を犯した悪い国だ」という教育がなされてきました。そのために日本人は心の奥底で、「日本は米国を超えるような経済的な発展をしてはいけない」と考え、何度も“バブルつぶし”という形で自ら不況を起こしているように見えます。

 「先の戦争で日本は全面的な『悪』を犯したわけではなかった」「例えば、日米の戦争は新興国同士の覇権戦争だった」といった真っ当な歴史観が教えられることが、日本の繁栄の土台となります。なぜなら、若者たちが「日本は罪を背負った国ではなく、世界のリーダーとしてもっともっと発展していいんだ」と考えられるようになるからです。

 日本を世界一の経済大国にし、世界に繁栄を“輸出”する「未来ビジョン」をこれからも訴えていきたいと考えています。

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