人気ブログランキング | 話題のタグを見る

【木村智重のMirai Vision】月と火星に植民都市を“大望”が未来を開く

【木村智重のMirai Vision】
【木村智重のMirai Vision】月と火星に植民都市を“大望”が未来を開く_c0190267_26889.jpg 「今世紀中に月と火星に植民都市を建設する」--。不況のさなかにこのような大きなことを言うと、夢物語のように聞こえるかもしれません。しかし、私はこのようなビッグプロジェクトを打ち出すことで、逆に不況は克服できると考えています。

■政府投資で実現した「殖産興業」

【木村智重のMirai Vision】月と火星に植民都市を“大望”が未来を開く_c0190267_265432.jpg たとえば米国は1960年代に人類初の月面着陸を目指してアポロ計画を推進していました。その時に米航空宇宙局(NASA)は最新のコンピューター技術を集めたのですが、それは現在の携帯電話1台に使う技術よりも少なかったといわれるほどつたないものでした。しかし、開発の過程で集積回路(IC)の製造技術が飛躍的に向上し、価格も50分の1近くに下がり、エレクトロニクス産業が勃興(ぼっこう)したのです。

 インターネットが国防総省の軍事技術から始まったことは有名ですが、国家で取り組んだ研究開発プロジェクトというものは、その後、大きな産業を生む効果があるわけです。

 日本も明治期に、政府が国家プロジェクトとして製糸工場や製鉄所などの官営工場をつくりました。そして、事業が軌道に乗ると民間に払い下げ、民間の経済を活性化させていきました。これがいわゆる「殖産興業」です。

 その後、日本は奇跡の経済発展を遂げ、欧米と肩を並べる経済大国となりましたが、ここに来て足踏みをしています。その理由の一つは、日本が世界の先頭ランナーに躍り出たとしても、どの方向に向かえばよいのかが分からないからです。

 そこで、私たちは「宇宙を目指せ」と言いたいのです。

【木村智重のMirai Vision】月と火星に植民都市を“大望”が未来を開く_c0190267_2165742.jpg 実は日本の技術力は宇宙産業においてすでに世界のトップクラスです。たとえば昨年9月、日本の無人補給機「HTV」は自動制御によって秒速8キロメートルの超音速で動く国際宇宙ステーションに見事なドッキングを果たしました。惑星探査機「はやぶさ」(今年6月帰還予定)は、5年前に地球から約3億キロメートル離れた小惑星「イトカワ」への着陸に成功し、【木村智重のMirai Vision】月と火星に植民都市を“大望”が未来を開く_c0190267_2184941.jpg
世界で初めて月以外の天体に到達するという偉業を成し遂げています。その気になれば、日本は独自に有人飛行や月面着陸を実現できる力を持っているのです。

■必要なのは気概

 今、日本に必要なのは「実力」ではなく「気概」なのです。

 地球の人口は70億人に近づき、40年後には100億人に達すると言われるなか、世界中で食料やエネルギーの奪い合いが起きる懸念が高まっています。この問題を根本的に解決するためには、宇宙というフロンティアを開く必要があります。

 本格的に宇宙開発に乗り出せば、国内外から高度な知識を持つ優秀な人材が集まり、最先端技術が次々と生まれ、新たな産業を創出し、多くの雇用が生まれます。宇宙分野は新たな基幹産業となり得るのです。

 今こそ、かつてのアポロ計画のように“人類の夢”となる大きな国家プロジェクトを打ち出すべきです。私たちが目指すべきフロンティアは、月や火星への移住です。そのくらいの気概なくして、人類の未来は開けませんし、長期不況の克服も成し得ないでしょう。

by happyscience | 2010-03-08 02:39

「この世とあの世を貫く幸福」と「仏国土ユートピア」の実現を!


by happyscience